私は漫画を描くのですが、背景が嫌いです。大嫌いです。
また、人物も顔は楽しいけど、足や骨盤は特に苦手で、描くのを避けがちです。
でもそれじゃいけない。逃げてたらいつまでも描けない・・
なるべく手は抜いちゃダメ。
正しく描かないと。描けなくても全部をしっかりきちんと描かないと・・・・・・。
・・・って思っていました。
これらは確かに正しい。のですが・・・・・・・
たてなか流クイックスケッチでこんなことが描かれていました。
”強く印象に残ったことが描けていれば、ほとんどは描けています。”
”スケッチは自分が思うようにデザインしてかまいません”
ぬん・・?ほとんどは描けている??デザインする??
いやでも、まだ胴体しか描けていないけど・・・・。それでもほとんど描けていると?
まだ頭も手も足もほとんど描けていないけど・・・できてる?
・・・そうなの・・・?
初めて読んだ時はふーん・・そういうのものなのかな?と流していたのですが、他の本で似た観点を読んだり、漫画で構図に悩んでいるうちに
これは結構、私に抜けていたことだったんじゃないか・・と思いました。
「画面上の全部を頑張って描かなければ手抜き。がんばればがんばるほど、描き込めば描き込むほどいい絵」
「デッサンは狂っていないほうがいい絵」
ではなく、
「大事な部分」と「そこまで力を入れなくてもいい部分」
がある・・というか・・・
いちばん大事なのは「一番伝えたいこと」を伝えるためにはどうすべきかだと。
むしろ大事な部分以外をがんばって描き込んだりして、大事な部分以外に見る人の意識が向いちゃったら邪魔にしかならないんだとー・・・
デッサンも、あえて狂わせることのほうが効果的な場合もあると。
何十年と漫画描いてやっとわかりました。
知ってはいたけど、腹に落ちてなかった。
背景も、「背景」という独立したものではなくて、結局は一番伝えたいことを強化するための補助ツール?のようなものなのだと(背景自体が一番伝えたい場合の時は除く)
・・いうことに気づいてから漫画のコマや構図を”つくる”のが少し前よりも楽しくなりました。大事なコツをつかんだ・・と思う。
絵をちゃんと学んだ人からすれば当たり前のことなのかもしれませんが・・
いやでも大事なことに気づけて良かった。
いい本がたくさん出てるので本当に助かります。構図などは特に選ばれし人しか作れないものだと思っていたので・・・。
(おまけ)また感想を書こうと思っているのですが、いつになるかわからないので特に構図で参考になった本貼っておきます。
今2の途中なのですが、非常に・・非常に良いです。
1が、物理要素とライティングで2がフレームとフォーマット?圧力とか力の方向、流れみたいなのが詳しく解説されています。漫画の構図やコマのためなら2がより良い気もする。なんか絵がしまらねえぜ!という方に是非。
読んだから出来る!という気はしなくて、一生かけてマスターしていく感じの本。
そもそも構図とは何なのか、から描かれている本。とてもよかったです。構図についてまず初めに読みたかった本。(一番最後に読んだ・・)
映画のワンシーンから、その構図がどういう意図を持って作られているのかを解説してくれている本。カラー。映画だと横長の画面固定なので漫画の場合とは少し違うけど、もちろんすごく参考になります。映画のワンシーンなので印象にも残りやすいです。